海江田万里経済産業相は14日、出演したテレビ番組で、東京電力の役員報酬について、「50%カットしても、3600万円程度も残るので、もっと努力してほしいと言った」と述べ、東電トップの報酬が全額返上に至った経緯を明かした。

東電が経営危機を乗り切る上で、役員が率先して報酬を削減することは経営再建のセオリーでもあり、必要なことだ。

しかし、今回の海江田発言と、それを伝えるメディアの姿勢には一種の危うさを感じる。「そもそも東電の役員報酬は高すぎる」というニュアンスがそこにあるからだ。半減で3600万円ということは全額で7200万円ということだが、この金額は高いのだろうか?

東電は、売上高5兆円、従業員5万人を擁する日本を代表する大企業である。取締役19人の報酬総額は約7億円(社外取締役を除く)だが、これは日産のカルロス・ゴーン1人の役員報酬8億9千万円を下回る。

1億円を超える役員報酬をもらっているのは日本全体で300人近くもいる。

売上高ランキングでは東電は18位であり、規模から言えば、役員報酬でトップ20位くらいに入っていてもおかしくない(ちなみに役員報酬18位は約3億円)。その意味で、東電の役員報酬は必ずしも高いとは言えない。

東電は政府主導によって、「悪役」扱いを受けている。マスコミからもすっかりスケープゴートにされて、やることなすこと批判されつつあるが、冷静に議論する必要がある。(村)

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