中国共産党の国際問題専門紙「環球時報」が18日付で、中国軍がアメリカの空母や在日米軍基地を攻撃できる対艦弾道ミサイル(ASBM)「東風21D」の配備を始めたと伝えた。

ゲーツ米国防長官が1月の来日時に「開発がかなり進んでいる」と警戒感を示していたが、中国系メディアが「配備」を伝えたことで、米中の軍事バランスは新たな局面に入ったと言っていい。

なぜなら、中国の対艦弾道ミサイルは防御が難しく、「空母キラー」とされるためだ。台湾危機などの際、米軍の空母が東アジア周辺に近づけなくする中国の「接近拒否戦略」の決め手となる。

アメリカの側はそれに対抗するため、空母搭載型のステルス無人戦闘攻撃機(X-47B)の試験飛行を2月初めに行い、成功させた。中国の対艦弾道ミサイルの射程外から中国沿岸部のミサイル部隊を攻撃することができるという。

米中の軍事競争が加速している。その中で日本は具体的な対処方針が未だ固まっていない。(織)

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