16日付サンケイ・ビジネスアイにアジアの道路状況について整理した記事が載っている。

記事によると、アジアの各国・地域の道路の舗装率は、シンガポールと香港が100%、台湾が95.5%、マレーシアが82.7%で、日本は79.9%となっている。

なお、国土の広い中国の舗装率は53.5%で、インドは49.3%にとどまっている。

道路の総延長では、中国が373万キロに対し、日本は121万キロ。中国の3分の1程度だが、国土の広さが25倍であることを考えると、日本の道路インフラは十分整っているように見える。

しかし、その中身を先進国と比べてみるとまだ不十分だ。保有自動車1万台当たりの道路延長で見ると、日本は約150キロで、アメリカの3分の1。高速道路だと1万台当たりわずか1キロと、先進国最低だ。

また、制限速度100キロ以上の道路の延長で見ると、イギリスは日本の約3倍、フランスは3.7倍、イタリアは2.3倍、ドイツは4.3倍となっている。

日本の公共事業は、1997年に9.7兆円をピークに、昨年度は5.7兆円と4割以上も減っている。東日本大震災でインフラの復旧の需要が発生していることもあり、ここは大胆な公共事業に取り組み、震災被害からの復旧を図るとともに、日本全国の道路整備に力を入れる必要があるだろう。そうすれば景気対策になるとともに雇用対策ともなるはずだ。(村)

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