世界の宇宙ビジネス関係者が10年にわたり議論してきた国際条約、「ケープタウン条約の宇宙資産議定書」が、年内にも採択される見通しとなった。1日付フジサンケイビジネスアイが報じている。

同議定書は、宇宙ビジネスへの資金供給を拡大するため、世界共通の登録制度を構築して担保権を登録できるようにし、金融機関などが投融資しやすくなるようにするもの。資金回収の見込みが不透明だった宇宙ビジネスへの参入を促すことが期待される。

問題は日本がどのように関わるかだ。経産省は同議定書への参加について実効性を見極めるとし、それほど積極姿勢は見せていない。日本は宇宙産業において高い技術力を持ちながら、軍事転用を自制するあまり世界に遅れをとってきた。欧米に比べて宇宙機器産業の売上高も、海外からの受注も少ない。

学習院大の小塚荘一郎教授は、社団法人日本航空宇宙工業会の今年2月号の会報で、同議定書に関わる登録機関を日本に誘致することを提言している。参加各国に対する影響力を持つことで、「日本を宇宙ビジネス、とりわけ宇宙ファイナンスの『聖地』にすることが可能になるのではないか」と意気込む。

日本は宇宙産業の発展に向け、投資ファンド設立や宇宙開発債発行など様々な政策を行う必要があるが、さらに国際的な投融資を受けられるようになれば、同分野で世界をリードする未来が近づく。日本政府の積極姿勢を望みたい。(由)

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