東日本大震災が戦後最大の被害を記録する中で、命がけで救助に当たった人たちや思いやりにあふれた行動を取る日本人に注目が集まっている。昨日に引き続き、いくつかのエピソードを紹介したい。

福島第1原発事故で19日未明に放水活動を行なった東京消防庁のハイパーレスキュー隊。がれきの中を50m当たり100㎏という重いホースを、被曝しながら手作業で350mもの距離を運ぶという決死の作業だった。

20日付産経新聞の報道では、レスキュー隊を出動するにあたって、「危険度を熟知する隊員の恐怖心は計り知れないが、拒否する者はいなかった」(緊急消防援助隊の佐藤康雄総隊長)という。

救助活動の最中に殉職した警官も多い。

宮城県警気仙沼署の千田浩二巡査部長(30歳)は、地震直後に海岸近くに人がいるのを発見して、パトカーで救出に向かったところ、パトカーごと津波にのまれた。地元では「駐在所史上、最高の駐在さん」として親しまれていたという(20日付産経新聞)。

非番なのに自主的に救助活動にあたって津波にのまれた警官もいる。

今回の地震では、そんな警官たちが14人殉職している。

週刊ポスト4月1日号には、こんなエピソードも紹介されている。

地元で救出活動にあたっていた自衛隊員が、自分の親族が行方不明にもかかわらず、避難所の掲示板を素通りし、救出活動に専念した。

ディズニーランドのアトラクションで、地震で宙吊りになったスタッフが、ゲストに不安を与えまいと、救出されるまで笑顔を絶やさなかった――等々。

この国には立派なサムライ精神がまだ生きている。この精神が生きている限り、日本の復興は間違いないだろう。(村)

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