先月末に発表した国防白書で、海洋作戦能力の強化姿勢を明確に打ち出した中国が、まさにその計画を実行に移している。

海南島の最南端の都市・三亜を、初の空母戦闘群の母港にする準備を本格化させている、と29日付読売新聞が報じた。

同紙は、軍事専門家の話として、三亜市亜流湾では空母用埠頭の整備も進み、空母「ワリャーグ」や空母戦闘軍の出撃拠点となる見通しと伝えている。ほかにも「晋」級戦略ミサイル原潜を配備、偵察衛星から原潜の動きを隠す地下施設の建設もほぼ完了したという。隣の楡林湾でも、5隻の潜水艦が並んでいる。

さらに、広東省広州の近くに、対艦弾道ミサイル「東風21D」が配備されるとも言われている。これは、米空母の接近拒否の役割を担い、「空母キラー」と呼ばれる。

3月半ばには、習近平副主席が「カギは実行にあり」と題した論文を発表しているが、その次期最高指導者の下で、いよいよ南シナ海の実効支配を実行に移してきたか。(吉)

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