中国の2011年度国防予算の伸び率が2年ぶりにまた2桁に戻ることが明らかになった。

中国全国人民代表大会の李肇星報道官は4日、前年比12.7%の6011億元(約7兆5000億円)になると述べた。中国の国防予算の伸び率は22年連続で2桁を記録していたが、10年度は1桁台に抑制されていた。それが再び2桁に戻った。予算案は明日から開かれる全人代で審議される。

中国はステルス戦闘機「殲20」の開発や空母の建造など着実に軍備増強を進めている。2日には海南島の基地を増強し南シナ海での制海権を掌握する動きが見られたが、4日には東シナ海においても体制を強化しはじめた。新華社によると、国家海洋局の最新鋭の海洋調査船「海監50」が2日、進水した。6月にも東シナ海を管轄する東海分局に配備される見通しで、尖閣諸島付近での海洋調査・巡視活動が活発化する可能性がある。

一方で、日本の軍事費は縮小しつづけている。もちろん財政赤字の問題も解決しなければならないが、国が滅ぼされてしまっては意味がない。また、防衛産業に投資すれば経済効果も見込める。いまは投資すべきところに投資すべきだ。(吉)

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