大阪府の橋下徹知事は17日、君が代斉唱時に教員に規律を義務つける方針に関し、「(教員の)処分の基準を条例化する」という意向を明らかにした。現行制度では、教員の処分を決めるのは府教職委員会で、職務命令違反に対する指針がなく、府教委の裁量に任されている。同知事は、「教育委員会の自由裁量に一定の枠をはめる」としている。(17日付日経新聞夕刊より)

本誌では、学校での生徒のいじめは犯罪性のあるものが増えており、いじめを苦にした生徒の自殺などの背景には、善悪の価値判断を基づいた指導が十分にできない教員が増えていることと、そうした教員と教育委員会との馴れ合いがあることを度々指摘してきた。教員出身者がその多くを占める教育委員会のお手盛りの基準では、教員の指導力不足やいじめ事件の隠蔽などは解決できず、外部からの第3者によるチェックシステムが必要だ。

その意味で、「教育委員会の自由裁量に一定の枠をはめる」という今回の大阪府の判断は、利害が一致する者同士で守られ腐敗してきた教育界の負の部分に、風穴を開ける一歩になるかもしれない。(雅)

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