放射能汚染が激しい福島原発所1~3号機の建屋内の調査にようやく国産ロボットが投入された。26日付東京新聞が報じている。

すでに18日に投入されている米アイロボット社製の偵察ロボットから1週間遅れての投入となる。

同紙によると、日本のロボットの投入が米国に遅れたのは、日本では、災害対策ロボットを維持できる市場がなく、数年間の予算が途切れると、研究開発が維持できずに“お蔵入り”してしまうことだという。

一方、米国では国防総省で兵器開発を担当する防衛高等研究計画局の予算も出ており、軍事での活用に大きな市場がある。また、ロボットを含め科学技術の研究開発に対する理解も薄い。基礎研究などを支える大学の基盤的経費は毎年削減され続け、人件費削減で若手研究者は博士号取得後も任期付きという不安定な立場で研究を続けなければならないという状況だ。

だが、ロボット産業はこれからの時代において基幹産業となり得ることは間違いない。すぐには研究成果などが出ないものかもしれないが、宇宙産業や新エネルギー開発などのその他の機関産業となり得る分野とあわせて、10年で100兆円くらいの大規模な投資を行い、研究開発を支援していくことが必要だ。(吉)

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