東欧のルーマニアで、冷戦時代の独裁者・チャウシェスク元大統領に再び脚光が集まっているという。

26日付朝日新聞によると、世論調査でチャウシェスクを「良き指導者」と再評価する人が約半数を占めた。

ルーマニアでは深刻な不況が続き、国民の平均月収は約3万9千円とEUで最低水準。共産党の独裁者として長年にわたって君臨したチャウシェスク時代を振り返って、「今より暮らしが楽だった」と考える人が増えていることが再評価の背景にある。

長引く不況、先行きが不透明、政治のリーダーシップの欠如――こういった条件が揃うと、国民は独裁を望みたくなるのだろうか。そういえば、ヒトラー登場の背景もそうだったし、現代日本もその条件に適合する。菅政権の無力ぶりが目を覆うばかりであることは事実だが、それが強権的な独裁政治を生むことにならないことを祈るばかりだ。(村)

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