中国の中央銀行である中国人民銀行は5日、昨秋以降4回目となる利上げを発表した。

預金と貸出の基準金利をそれぞれ0.25%引き上げ、預金金利は3.25%、貸出金利は6.31%となる。

元々予想されていた動きとあって、株価などは堅調に推移し、大きな影響はない。

しかし、6日付東京新聞では、中国で「墓地バブル」が発生しているという興味深い記事が載っている。北京紙の京華時報が「墓地が豪邸より高くなった」と伝えた記事を紹介したもので、1平方メートル250万円もする墓地も登場したという。

ここまで来ると、そう簡単にはインフレは収まらないだろう。

中国の消費者物価指数は、前年同月比で3月の数字で5%を超えると予測される向きが多い。そこに中東情勢の混乱と東日本大震災の影響で原油価格が高騰し、中国のバブル崩壊懸念が増してきている。

まさに日本発のインフレが新しい要素として加わったため、中国経済のハンドリングはますます難しくなりつつある。

何がバブル崩壊の引き金となるか、中国当局の経済政策にはしばらく注意が必要だ。(村)

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