28日発信のロケットニュースに、「バイリンガルは、アルツハイマーになりにくいことが判明」という英DailyMail紙の記事が紹介されている。

カナダ・ヨーク大学のバイリンガル能力研究者エレン・ビアリストク博士が調査して明らかになったのは、バイリンガル(2カ国語使用者)はモノリンガル(母国語のみ話す人)に比べ、認知症の発症が4~5年遅くなるということ。バイリンガルは知的な問題の処理に優れており、脳内で複数の思考を同時に行う「並行処理」の能力にも長けているという。

ビアリストク博士は、211人のアルツハイマー患者を対象に調査。その結果、バイリンガルの患者たちはモノリンガルに比べ、認知症の診断が平均して4.3年遅く、発症は5.1年も遅かったことが判明した。博士は、「子どもの頃から2カ国語に流暢だった人ほど、症状の遅れが顕著に表われた。しかし、40~50代など比較的遅くに外国語を学び始めた人にも、ある程度似た傾向が見られる」という。

2カ国語の同時使用は、常にどちらの言葉を使うか考えることで、その切り替えが脳内の並行処理能力を優れたものにするのだという。年齢を問わず外国語を学ぶことは老化防止、アンチエイジングにもなることが実証された。生涯現役で若々しく人生を全うしたい人には、外国語学習は必須アイテムかもしれない。(ア)

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