21日配信の毎日新聞ニュースによると、千葉大大学院融合科学研究科の山田豊和特任淳教授と、ドイツとフランスの共同研究チームが、インクに使われている有機分子1個で世界最小の磁気センサーを作ることに成功したという。

磁気センサーはパソコンなどに記録された磁気情報の読み取りに使われていて、国内で手に入らないレアアース(希土類)などを用いた従来のセンサーに代わるものとして注目を浴びている。

使用された有機分子は「フタロシアニン」と呼ばれ、1個の大きさ名は1ナノメートル(100万分の1mm)。開発されたセンサーは従来の100分の1の大きさで、感度は10倍、パソコンの省エネ化や性能向上を図れるというから、いいことづくめだ。

レアアースに乏しい日本にとっては朗報であり、むしろ大きな進歩を遂げたといえる。危機を逆手にとってさらなる進歩に結びつけた、転んでもただでは起きない不屈の精神が支えたといっても過言ではないだろう。レアアース無用の時代は近いかもしれない。(ア)

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