アメリカが5年以内に世界一の産油国へ 復活ののろしとなるか

2012.11.14

国際エネルギー機関(IEA)は12日に発表した報告書の中で、アメリカが2015年に天然ガスの生産で世界一になり、2017年には世界一の産油国になるという見通しを示した。

アメリカでは近年、地中深くにある岩盤に閉じ込められた「シェールガス」や「シェールオイル」を採掘する技術が確立され、石油生産が増えている。この「シェールガス革命」によって、2035年にもアメリカはエネルギー自給を達成できる見込みだ。

採掘規制やコストなど、改善すべき点もある。中東での石油生産に比べて、シェールオイルは採掘にかかるコストがまだ割高なため、石油の国際価格が値下がりすれば、米国産シェールオイルの競争力は低下しかねない。

しかし、エネルギー産業の拡大は、経済不振に悩むアメリカにとって朗報だ。シェールガス・オイル関連事業で、2020年までに60万人の雇用が創出されるという。

国内エネルギー需要の2割を輸入に頼っているアメリカはこれまで、石油の安定調達のため、中東に関与せざるを得なかった面がある。アメリカがエネルギー自給を達成できれば、中東への関与を減らし、急速な軍拡でアメリカの覇権を脅かそうとしている中国に対して、より対応が取りやすくなるかもしれない。

シェールガス革命が、世界一の国・アメリカ復活ののろしとなる可能性がある。

【関連記事】

2012年9月30日付本欄 グリーン・ニューディールは失敗に終わった?

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=4957

2011年12月16日付本欄 オバマのアジア・シフトは本物か? イラク戦争終結

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=3506


タグ:

「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
「ザ・リバティWeb」協賛金のご案内

YouTubeチャンネル「未来編集」最新動画



記事ランキング

ランキング一覧はこちら