菅政権の復興構想会議がまとめた中間整理案が明らかになった。

15日付朝日新聞によると、増税の必要性を前面に掲げた内容となっている。骨子は以下の通り。

  • 消費税、所得税、法人税、化石燃料への課税など臨時増税の検討を求める。
  • 復興債を発行する場合は償還財源も明記。
  • 今後のエネルギー戦略のあり方を抜本的に再検討。

予想通り、率直過ぎるほどに増税への意思をはっきりと打ち出している。しかし、最近になって、ようやく増税反対の声が上がりつつあるだけに、どこまでこの構想が実現するか は疑問だ。中間整理案は21日に正式決定し、その後、具体策を掘り下げ、6月に第1次提言としてまとめる。

一方で、日本政策投資銀行も復興緊急提言集をまとめており、同行の研究員や外部の有識者など50人が執筆している。その中の一人、岩田規久男・学習院大教授は、増税に反対し、日銀による復興国債の引き受けを主張している。

岩田教授の近著『経済復興』によると、その主張のポイントは次の通り。

  • 復興対策は40兆~50兆円程度必要。11年度は10兆円の復興予算を計上。
  • 財源としては復興国債を発行する。
  • 復興国債は、全額を日銀引受とする。

岩田教授は、国債を発行して民間に引き受けてもらうより、日銀に直接引き受けてもらえば、財政支出の乗数効果に加えて、貨幣増加による需要拡大効果が見込めるという。

本稿でも主張したが(4月1日付「震災国債の日銀引き受けに反発の声」)、戦前の高橋是清も日銀引き受けで成功している。増税はデフレ不況を悪化させるだけであり、何よりも経済成長を優先すべく、思い切った政策を打ち出すべきだ。それこそが税収増加への最短の道となるはずだ。(村)

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