中部電力は9日、菅直人首相の要請を受け入れ、浜岡原発の全炉を数日中に停止することを決めた。

10日付読売新聞は「浜岡原発停止」を極秘裏に検討してきた中核メンバーとして、菅首相、海江田経産相、細野首相補佐官、枝野官房長官、仙谷官房副長官らの名を挙げ、停止に至ったプロセスを報じている。

それによれば、震災直後から首相の下には「浜岡原発は日本で一番危険」とのメールが多数届き、首相はこれを受けて4月初め「浜岡原発を止めたらどうなるか調べてほしい」と細野補佐官に検討を指示した。記事は、「震災対応の不備で批判を浴びていた首相にとって、『浜岡停止』は政権浮揚にはもってこいのテーマに思えた」としている。

ここで思い出されるのは、鳩山首相時代も含めて民主党政権がやってきた目立った動きがすべて「否定」や「中止」ばかりだということだ。八ツ場ダムの中止に始まり、自民党政権が決めた普天間基地移設に関する日米合意の否定、事業仕分けという名の中止の山、そして今回の「浜岡原発停止」。

幸福の科学の大川隆法総裁は昨年5月の段階で、国際政治学の知識と社会生態学者ドラッカーの言葉を踏まえ、こうした「否定」こそ全体主義ファシズムの唯一の綱領であると指摘している。「日本の民主党で言えば、自民党のやってきたことを、とにかく全部否定していくということです。しかし、『自分が責任を持って何をしたいのか』ということについては、述べません。『ただただ否定していく』というのが、全体主義、ファシズム、ナチズムの基本綱領なのです」(『この国を守りぬけ』第1章より要約)。実際、民主党は政党としての綱領が存在しない世にも奇怪な政治集団だ。それはとりも直さず、「国民のためにこれをやりたい」という積極的な理念も目標もないからだろう。

ゲーテの『ファウスト』では悪魔メフィストフェレスが、初めてファウスト博士に現われた時、自分の名をこう名のる。「私はすべてを否定する霊です」。建設的な悪魔などあり得ず、否定、中止、破壊こそ悪魔の得意技である。昨日のニュースクリップにもある通り、菅・民主党政権は「否定」という悪魔的手法を通して電力供給システムを破壊し、国民生活や国内の製造業を破壊し、日本の繁栄そのものを破壊しつつある。本誌は菅首相のこうした「国家破壊活動」に断固としてノーを突きつけ、浜岡原発を止める前に自らが辞任することを求める。(司)

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「菅首相は、原発を止める前に辞任せよ」大川隆法総裁法話ポイント速報

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=1924

菅首相、浜岡原発停止で日本経済の破壊へ着々

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=1936

『この国を守りぬけ』(大川隆法著・幸福の科学出版)

http://www.irhpress.co.jp/detail/html/H7004.html

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【5月10日分ニュースクリップ一覧】
浜岡原発中止はファシズムへの道だ
普天間飛行場、移設先の住民は条件付き受け入れ
自然エネルギーで77%供給可能(ただし40年後の話)
定年65歳に引き上げ案
カナダの資源開発地域は日本の3倍の広さ
国の借金が過去最大の924兆円