ロイター通信によると、チュニジア政変後からブーテリカ大統領の辞任などを求めてデモが頻発していることから、アルジェリア政府は、19年ぶりに非常事態宣言を解除することを正式に閣議決定した。

アルジェリアでは、1992年に、内戦でイスラム勢力を取り締まるために非常事態宣言が発令されたが、その後延長されたままになっており、言論の自由や集会の自由が規制され、反政府派の弾圧に使われているとの批判も出ていた。

今回の解除は、アラブ諸国で連鎖している反政府デモの波及を防ぐのが狙いとされている。だが、ブーテリカ氏は1999年に大統領に就任、同氏が率いるアルジェリア民族解放戦線(FLN)は1962年以来実権を掌握しており、長年敷かれてきた専制に対する反発は、非常事態宣言解除だけでは収まらないだろう。(吉)

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