鳩山由紀夫元首相が中国を訪問し、「尖閣は領土問題」「南京大虐殺は申し訳ない」など、日本政府の方針にまったく反する発言をし、中国側から絶賛を浴びた。このような人物が1年間も日本の首相を務めていたことを思い出すと誰もがぞっとするが、いったいどんな頭の構造をしているのか。

産経新聞19日付1面「産経抄」は、さすがに怒り心頭でこう書いている。

「刑法81条は、『外国と通謀(共謀)して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処する』とある。中国が尖閣に刃を向けたときは即、自首するようお勧めしたい」

おそらく鳩山氏は刑法81条(外患罪)の存在も知らず、自分が罪を犯しているという自覚もないのだろう。しかしその自覚のなさが、国家を危機に陥れることを知らねばならない

鳩山氏は1947年生まれだから「団塊の世代」。戦後民主主義という左翼の洗礼を受け、そのまま政治家になったのだろう。3年半前はマスコミの「政権交代」の大合唱もあって首相に押し上げられたが、「もし」任期4年をこの人が全うしていたらと思うと、ぞっとする。

「東アジア共同体」構想を胡錦濤・中国国家主席(当時)に持ちかけ、アメリカをはずして中国と組むことを本気で考えていた。沖縄から米軍基地を追い出し、その結果、中国軍が駐留することになっただろう。

このような人物が首相にまでなったところに、「戦後民主主義」という一見平和主義と見せつつ、実態は中国や旧ソ連、北朝鮮などという人権無視の独裁国家を「理想国家」と喧伝し、自由の国・日本を悪の国だと「洗脳」してきたイデオロギーの正体が分かる。つまり団塊の世代に代表される左翼勢力が、「理想の国」を目指して押し立てたのが鳩山首相・民主党政権だったのだ。

その鳩山氏の「正体」を首相になる1カ月前に明らかにしていたのが幸福の科学だ。2009年7月8日、大川隆法総裁が鳩山由紀夫氏の守護霊(潜在意識)を呼び出して霊言させた。その中でこのように語っている。

「(北朝鮮に)日本も悪いことをいっぱいしてきたからね。許しを乞わなければいけません」「中国の核の傘の中に入ったらいいでしょう」「(南京大虐殺は)向こうがそう言っているから、やったんでしょうよ」「日本は、あんまり自由じゃないですね。不自由ですよ」「中国が、今、多少、経済力もつけて、いい国になってきたんじゃないですかね」

この年の5月に急きょ立党した幸福実現党は、「民主党政権になったら、日本占領が現実化する」と全国で警鐘を鳴らし続けた。その警告が正しかったことは、鳩山氏のその後の言動がはっきりと証明している。

口だけで「世界平和」を叫び、「国益」や「愛国心」をさもエゴかのように蔑む風潮がこの国の自虐思想を生んだ。その代表格が鳩山由紀夫氏だろう。そろそろ日本人全体が戦後の「幻想」から目覚め、現実を直視する時期だ。(仁)

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