日中韓の3カ国がFTA(自由貿易協定)締結に向けて、交渉を始めることになりそうだ。11日付日本経済新聞で報じている。来春にも3カ国の首脳会議で確認する。

ここに来て、日本は急速に自由貿易の拡大に向けた取り組みを始めつつある。

今回の3カ国のFTAもそうだし、11月にはTPP(環太平洋経済連携協定)交渉への参加も表明している。

韓国とは、2004年以来中断しているEPA(経済連携協定)の交渉を再開する方向で調整が進んでいる。

世界で自由貿易圏が拡大することは良いことだ。

保護貿易は、先の大戦の例をひくまでもなく、国際政治の不安定要因となる。資源・製品の獲り合いと押し付け合いの行き着く先は戦争でしかない。平和を愛する国である日本は、主導的に世界の自由貿易化を進めるべきだろう。

むろん、現在のような円高では、自由貿易の促進は、一方的な輸入増をもたらすだけに終わる可能性がある。

しかし、日本の国力の大きさから考えて、アメリカに代わって「最後の買い手」として輸入大国を目指す責務が生じている。日本も不況なので実感しにくいが、日本ほどお金を持っている国はほかにない。世界を救うべくリーダーシップを発揮すべき時が近づいている。(村)

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