3日、関東甲信越地方の病院に頭をけがして入院していた15歳以上18歳未満の少年が、法的に脳死と判定された。18歳未満の脳死判定は、昨年7月の臓器移植法の改正以降、今年4月の10代前半の男児に続いて2例目。

少年は生前、臓器提供について書面で意思表示はしていなかったが、両親を含む家族6人の総意で提供を承諾。心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓(すいぞう)、小腸が提供される。

臓器提供を待つ人やその家族にとっては朗報だろう。しかし、弊誌が長年訴えてきたように、霊的な真実は「脳死は人の死ではない」。本当の死の瞬間とは、心臓が停止してから約24時間後に魂と肉体をつなぐ霊子線(れいしせん)が切れたときである。だから、臓器移植をする際、脳死と判定された人の魂はまだ肉体に宿ったままであり、その状態で臓器を取り出せば、本人は生きている人と同じような痛みや苦しみを感じることになる。

この問題は、死後数時間のうちに行う病理解剖などでも発生するが、一つ救いもある。それは、脳死者や担当する側の医師が、正しい霊的人生観を受け容れているか否かだ。

大川隆法・幸福の科学グループ創始者兼総裁は今年6月、湯布院正心館(大分県由布市)で行った説法「病気を治す心構え」の質疑応答で、男性医師からの臓器移植や病理解剖についての質問に次のように答えている。

「医者だけど、お坊さんを兼ねるしかない。引導を渡しながら解剖されたらいい」「『死んで魂になったら、あなたは痛みを感じることはないはず。痛く感じるのは、まだ肉体と心が一体化しすぎているだけ』と、思いにおいて麻酔をかけて、『あなたは肉体から離れて、天国に還らなければならない。肉体に執着を持ってはいけない』と伝えることです」

霊的人生観を心から受け容れることができれば、異なる結果が生まれるが、唯物論・無神論が広がる現状の日本で臓器提供が横行すれば、臓器を移植した本人は苦しみ続け、移植を受けた人にも憑依現象が起こるなど、ある種の地獄を生み出すことになるだろう。(格)

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