10日に投開票が行なわれた統一地方選挙で、改めて都市部で民主離れが進んだことが明らかになった。

民主党は、道府県議選で、改選前の415議席から346議席へと69議席も減らしたが、首都圏や愛知、大阪などでの敗北が大きく響いた。共産党も52年ぶりに神奈川で議席を失い、80議席と14議席を減らし、社民党は20議席減って30議席となった(11日付東京新聞夕刊)。

いわゆる左翼系の政党が大幅に議席を減らしたのが今回の地方選の特徴だ。特に、左翼陣営が強いとされた都市部でも民主党が大きく議席を減らしたことは、何か大きな潮流の変化を象徴している可能性が高い。

ただ、自民党も1247議席から128議席も減らしており、単純に保守回帰しているとは言い難い。

農村型ムラ社会に立脚した自民政治はすでに否定され、次いで、労働者の権利向上を目指した左翼政党(民主、社民、共産等)も否定されつつある今、次なる政治理念を求めて、さまよい続けているのが昨今の政治状況だと言える。2倍近くに増えた無所属議員がその状況を表わしている。

国際社会に対応した都市型の政治理念を打ち出すことが、新たな潮流に乗るための条件となるだろう。(村)

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