菅直人首相は、福島第1原発事故の対応のための「原子力経済被害担当相」を新設し、細野豪志首相補佐官を起用したい考えを、11日に公明党の斉藤鉄夫幹事長代行に伝えていたことが12日分かった。各紙が報じている。

だが、すでに17人の閣僚枠は埋まっており、細野氏が入閣するには、現閣僚と入れ替えるか、増員するために内閣法を改正する必要がある。政府・民主党は、閣僚を3人増員する同法改正案を野党に要請しており、細野氏の起用も法改正を念頭に置いてのこととみられているが、野党は法改正に慎重だ。

菅首相は「米軍との対応もあるので、しっかりとした立場を与えたい」と述べたという。だが、リーダーシップの欠如を指摘されている菅首相の下で大臣を増やすことは、かえって首相自らの首を絞めることになるのではないか。(吉)

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