混迷を極めるリビアで、カダフィの勢いが止まらない。

カダフィ大佐率いる政府軍は15日、空爆やミサイル、戦車などで反体制派が支配していた東部の都市・アジュダビヤを攻撃、奪還した。

政府軍は、10日にサヴィヤ、11日にラスラヌフなど、徐々に反体制派が掌握する都市を奪還し、反体制派の拠点、ベンガジに向かっている。

そうしたなかで、15日、国連安保理では、反体制派への空爆を防ぐため、リビア上空に飛行禁止区域を設ける決議案を配布した。イギリス、フランス、レバノンが草案を作成。だが、ロシアや中国は否定的だ。

また、この決議案に慎重なアメリカも、TBSニュースによれば、クリントン国務長官が15日、「反体制派の支援について検討している」と述べている。

だが、飛行禁止区域を設けたところで、果たして、この徹底攻撃をも厭わないカダフィに効果があるかは疑問である。また、これまで「世界の警察」の役割を果たしていたアメリカも、軍事費を縮小する一方で、現在、アフガンだけでなく、東日本巨大地震の支援活動にも注力せざるを得ない状態に陥っている。アメリカがリビア支援にどう動くか、今後のアメリカの世界における役割を見るうえで、注目だ。(吉)

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