15歳未満の子供に、初の脳死判定

2011.04.13

12日、15歳未満の子供に初めて法的な脳死判定が行なわれた。今後、臓器が摘出され、移植される見通しだ。厚生労働省の発表によると、脳死判定されたのは、関東甲信越地方に住む10歳代前半の男児。

今回、15歳未満の人が初めて脳死判定されたのは、昨年7月に「改正臓器移植法」の施行で、臓器提供の数を増やすために〝規制緩和〟が行なわれたため。この改正法では、これまで臓器提供の場合に限って脳死を「人の死」と見なしていたものを改め、一律に脳死を「人の死」と定義。その上で、本人の意思が不明でも家族が承諾すれば、年齢にかかわらず誰からでも臓器を摘出できるようになった。

唯物論・無神論が広がる現状では、臓器提供は「尊い行為」と受け止められるかもしれない。だが、霊的真実は、脳死は人の死ではない。本当の人の死とは心臓停止から24時間後、肉体と魂をつなぐ「霊子線」が切れた時である。

実際に、脳死判定された子供を1年9カ月育てた母親は、「脳死状態での臓器摘出は、体が温かく生きているうちに手術する。改正法は移植を増やすことありきで、十分な情報も与えられないまま、子供の死を親が決めることになる」と話している。

霊的真実を知らない人が、魂が肉体から離れる前に臓器を摘出されると、生きたまま体にメスを入れられるのと同じような恐怖と激痛に襲われ、あの世への安らかな旅立ちが妨げられてしまう。この真実を広め、臓器移植で苦しむ〝犠牲者〟を減らさなければいけない。移植を希望するような重病の方のためには、再生医療の技術の確立が必要だ。(格)

参考記事:

・脳死問題について語る大川総裁の動画映像を含む記事 「脳死の人は、まだ死んでいない」

・2009年7月号 「脳死臓器移植推進の前提として霊的真実にも目を向けよ」

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