《ニュース》
米中間選挙が今月3日に行われ、野党・民主党が上下両院で多数派を奪還しました。
《詳細》
4年間の大統領任期の折り返しの時期に行われる中間選挙は、その時の政権の実績が問われます。今回の選挙では、「上院の3分の1」と「下院の全議席」が改選されました。その性質上、政権側に不利な結果になることが大半だと言われており、苦戦が予想されていました。
5日時点でまだ開票作業は続いていますが、民主党が上院・下院ともに過半数を超える議席を獲得し、多数派奪還を確実にしています。特に接戦が予想されていた上院選では、テキサス州やカンザス州といった共和党の牙城でも民主党が勝利したことに、衝撃が走っています。
共和党が敗北を喫した原因として、「イラン戦争に伴うガソリン価格やインフレ率の上昇」があるというのが大筋の見方です。これはトランプ大統領も一定程度認めていますが、それをもってイラン戦争が間違いだったと考えるのは次元が異なる話です。その見方を広めたのは主に民主党や主要マスコミですが、彼らは最も重要な「イランの核武装とイラン体制の価値判断」から逃げ、戦争で副次的に生じる経済問題ばかりを追及し続けました(民主党が志向するようなイランとの核合意を復活させても欠陥だらけで、むしろ状況は悪化する)。
そもそも、イラン戦争のみに選挙の敗戦原因を求めること自体に無理があります。開戦前の2025年1月以降に行われた複数の議会補欠選挙の時から、共和党は負け続けており、その後も、トランプ政権が進めたい政策を妨害・サボタージュする同僚議員も少なくありませんでした。つまり、今回共和党は一枚岩ではなかったのです。にもかかわらず、すべてをトランプ氏個人の責任に被せるためにイラン戦争が強調されている向きもあり、共和党議会が十分な仕事をしてこなかった側面もあると言わざるを得ません。
今後、行政(大統領)のトップはトランプ氏であり続けますが、民主党が議会で多数派を占めるため、いわゆる「ねじれ議会」となります。
民主党はさっそく「トランプ氏とその側近らを弾劾し、失職に追い込む」などと意気込んでいますが、上院の3分の2以上の可決が必要(67票)となり、そこまではできないことは明らかです。民主党が法案を通そうとしても、大統領には議会の決定に対する「拒否権」があります。トランプ氏自身が「ミスター拒否権」になると語っているように、民主党の思い通りに動くわけではありません。
《どう見るか》






















