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安全保障上の重要情報へのアクセスを国が認定した人に限定する「セキュリティクリアランス」制度の創設に向けた法案が9日、衆議院本会議で賛成多数で可決されました。

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「セキュリティクリアランス」は「適正評価」と訳され、「対象者に対して日本の機密情報を扱う資格を与えていいかを政府が調査し、それを通過した人のみが機密情報にアクセスすることができるようになる」というもので、世界各国で導入されています。

セキュリティクリアランス制度自体は、2014年12月施行の「特定秘密保護法」によって法制化され、「防衛」「外交」「テロ活動」「スパイ活動」の4分野に限って導入されていました。この制度は、特定秘密を扱う公務員とそれに関連するごく一部の民間人のみが対象となっています。

しかし近年、「経済安全保障」の観点から、国が保護すべき情報の範囲をAIや半導体、サイバー分野などの先端技術に広げる必要性が生じています。一方で、そうした情報は民間の企業や研究所でも扱われますが、民間人がセキュリティクリアランスを有していないために、他国との情報共有に制限がかかり、結果的に国際競争力が低下する懸念もありました。そこで、本制度の対象を民間人にまで広げる動きにつながったという背景があります。

そしてこのほど、「重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律」の採決が衆議院本会議で行われ、自民・公明両党と立憲民主党、日本維新の会、国民民主党などの賛成多数で可決されました。

本制度をめぐっては、政府が行う適正評価調査が個人のプライベートに踏み入ることになるため、「プライバシーの侵害だ」などと批判の声が上がっています。しかし、アメリカでは適正評価の質問項目が100ページを超えるとも言われているように、安全保障の根幹をなす本制度は、世界標準となっています。

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