皇太子ご夫妻が、今月30日のオランダ新国王即位式にそろって参加される意向であることが17日、わかった。長期療養の続く雅子さまが海外を公式訪問するのは、約11年ぶりだ。

ご夫妻がオランダ王室から招待を受けたのは3月初めのことだったが、4月になっても、不調の続く雅子さまの出席の可否をめぐり、返事は保留のままだった。返答の期限が迫るなか、宮内庁の風間典行長官は11日の定例会見で、「一刻も早く決めていただきたいということを、強くお願いしている」と異例の発言をした。

雅子さまは、公務に一部しか出席されない状況が続いているが、最近では、外国の要人との懇談など、国際関係の公務に取り組まれることが多く、医師団は「関心の高い分野の活動は治療の一環」であると推奨してきた。ご夫妻は即位式に参加する方向で東宮職医師団と相談を重ねてきていたといい、医師団が「ご訪問可能」との判断をしたため、今回の訪問が決まった。

皇太子ご一家は2006年に静養のためオランダを訪れており、その際にもオランダ王室から歓迎を受けていた。オランダ訪問の返事が遅れたことについて、週刊誌などで批判的な報道もされていたが、実際は、オランダ王室側は理解を示しており、皇太子ご夫妻での出席を望んでいたという。

日本の皇室は2000年以上続いており、世界中からの尊敬を受けている。日本人はこの事実を認識し、皇室の意義を考えるべきである。長期にわたる不況の克服や北朝鮮や中国の軍事的脅威など課題が山積するなかで、いたずらに皇室の批判を繰り返すのは国民の不安を煽るばかりであり、控えるべきだろう。今後の雅子さまのご回復、そして皇室の末永い繁栄を祈りたい。(晴)

【関連記事】

皇室の末永い繁栄を祈って――雅子さまの守護霊インタビュー

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=4656

2012年11月17日付本欄 天皇、皇后両陛下 戦地となった沖縄御訪問の意味

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=5146