海上自衛隊に配備している救難飛行艇「US-2」をインドに輸出するための手続きを防衛省が検討していることがわかった。24日付産経新聞が報じた。

US-2は2006年度から海上自衛隊に配備された水陸両用の救難飛行艇で、海難事故の救助を目的としたもの。製造元は新明和工業(兵庫県)で、波高3メートルの荒海でも着水できる世界唯一の飛行艇。航続距離は4500キロメートル、巡航速度は時速480キロの性能を誇り、オスプレイを超えると評価する声もある。

インドは、救難活動や海賊対策でUS-2を導入する方針を日本側に伝えてきているという。

平和貢献や国際協力に合致すれば武器であっても輸出できるとして、一昨年に武器輸出三原則を緩和したことに伴い、これまで自衛隊に納入してきたUS-2を、民間転用の手続きをとった上で、インドに輸出する考えだ。

インド洋でUS-2を活用して船舶の航行の安全性が高まれば、中東からの原油を運ぶシーレーンの安定につながるため、日本にとってもメリットは大きい。

軍拡によって海洋侵出を図る中国を牽制する効果も期待できる。

大川隆法・幸福の科学創始者兼総裁は、中国の脅威に関して、2008年11月の「気概について」という法話で「日本はインドとの軍事同盟を結んでおいたほうがよい」と提言している(幸福の科学出版刊『国家の気概』所収)。

US-2の輸出を進めることは、インドと軍事的な連携を強化することにつながると同時に、日本の防衛産業の振興にもつながるため、日本の国防上の意義も大きい。積極的に推進していくべきだろう。(村)

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