三菱航空機(名古屋市)が開発中の国産小型ジェット機「MRJ (Mitsubishi Rejonal Jet)」の納入が1年以上延期されることが明らかになった。安全性を最優先したことによる判断だそうだ。5日付日本経済新聞などが報じている。

MRJとは、プロペラ機のYS11以降、約40年ぶりに開発される国産航空機。今後20年の航空市場を見越して、従来の航空機と比較すると小型で、飛行距離も短くしている。燃費効率も他社製の航空機よりも良いことから、環境に配慮した航空機として他社製の小型航空機との差異化を図っている。現在では、全日空や日本航空、日本政府専用機などを始めとして受注が決定している。

また、MRJの開発にあたり、経済産業省は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が提案した環境適応型高性能小型航空機計画で支援をしており、JAXAは名古屋空港(愛知県豊山町)の隣に「JAXA名古屋空港飛行研究拠点」を開設している。つまり、国家の威信を懸けたプロジェクトなのだ。

今まで日本は、航空・宇宙分野で諸外国に遅れを取っていた。しかし、外交・安全保障を考えるに当たって航空・宇宙は不可欠であるし、さらには日本経済が混迷している今、日本が再び国富を創り出して繁栄を実現する起爆剤となるのが、航空・宇宙産業にあるといっても過言ではない。

大川隆法・幸福の科学グループ創始者兼総裁は、『政治の理想について』で、「日本の工業はかなり進んでいますが、航空機産業や宇宙産業は、まだ十分ではないので、ここを開拓しなければいけません。」と、日本の先進国としての戦略を主張している。

混沌とした日本の閉塞感を打ち破り、日本に富と元気をもたらすであろう航空・宇宙産業。その先駆けとなる、MRJの就航に大いに期待したい。(飯)

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