2012年3月号記事

特集 2012 北朝鮮を崩壊させよ

民族分断の悲劇に終止符を

金正日総書記死去発表の翌日の12月20日、大川隆法・幸福の科学グループ創始者兼総裁は、幸福の科学総合本部(東京)で、亡くなった金正日の霊と後継者の金正恩の守護霊を招霊。彼らの「本音」を聞いた。

大川総裁は霊言後、「北朝鮮を崩壊させるなら、2012 年です」「2020 年までには、中国の解放までもっていきたい」と語った。冷戦の最後の舞台である朝鮮半島に、今こそ、自由と民主主義による統治をもたらすべきである。

(編集部 綾織次郎、山下格史)


2012年が北朝鮮崩壊の年。
2020年までに冷戦を終わらせたい。

公開霊言抜粋レポート

「北朝鮮─終わりの始まり─
霊的真実の衝撃 金正日・金正恩守護霊の霊言」

質問者

立木 秀学(幸福実現党党首)

里村英一(幸福の科学広報局長)

金正日総書記の霊 (以下、金正日)ゴホッ! ゴホッ! 燃えるようだ。高熱かな。熱いんだよ、体が。

立木 「列車内で心筋梗塞を起こして、お亡くなりになった」とのことなのですが、今、そういうご記憶はおありですか。

金正日 それは嘘だろうなあ。だって、具合が悪いのに、なぜ列車に乗れるんだ。ちょっと前から具合が悪くてな。病院にいるんだよ。急に熱くなったのよ。発熱かなあ。いやあ、でも、違うような気もするなあ。列車になんか乗ってないよ。

司会 核弾頭は、もう20ぐらいあるのですか。

金正日 それはあるよ。航空機から落とすぐらいだったら、簡単だよ。それは簡単だけど、核弾頭をミサイルの頭に積むには、小型化に成功しなきゃいけないからね。

司会 まだ小型化ができてないのですか。

金正日 小型化は、だいぶしてるんだけど、実験しなきゃいけないんだ。核兵器の実験は難しいんだ。

金正恩守護霊 (以下、金正恩)

(金正日の死は)想定内だよ。

里村 お父様の死期が早くなるように、手を加えたのではないですか。

金正恩 そらあ、やったよ。早う死んでくれんと困るからね。もうぼけとるのにさあ、いつまでも……。注射で発熱したんじゃないかな。「もう、やってくれ」とは言っておいたからね。当たり前ですよ、そんなの。暗殺の歴史ですから。

司会 話は変わりますが、中国との関係で、今後、誰と結びつけばよいと考えておられますか。

金正恩 次の習近平がすごい拡張欲を持っていることは知っているので、これとは波長を合わせることができるんじゃないかな。

司会 波長を合わせたい?

金正恩 だから、中国がアメリカを駆逐し、大中華帝国をつくってアジア・アフリカを支配し、日本をひれ伏させたときには、南朝鮮は、もちろん、われわれが支配し統治することになると思う。

核兵器の"刀狩り"が必要

大川隆法総裁 (以下、総裁) 私の印象としては、金正日や金正恩守護霊の考えとは違って、「南北朝鮮の統一が近づいた」と見ています。私の予想では、2012年が、北朝鮮の崩壊の年かもしれません。北朝鮮を崩壊させるなら、2012年です。

立木 それを逃すと、中国と一体化して、危険性が高まるかもしれません。

総裁 日・米・韓が組んで、中国とロシアの抱き込みまで成功し、来年、「核兵器の"刀狩り"をやってしまう」と言えば、この国を解放できるでしょう。軍事的圧力かけて、核兵器を取り上げなければいけませんね。核武装の解除をしなければ、北朝鮮の西側入りは不可能なのです。そのあとに、南北朝鮮の統一でしょうね。これをやらなければいけません。

したがって、板門店の最期が近づいていると思ってよいでしょう。ベルリンの壁に続いてこれが壊れなければ、冷戦は終わらないのです。その次には、なし崩し的に、中国のほうも自由化にもっていきたいですね。2012年は、その始まりの年になると見ています。そして、2020年までには、中国の解放まで完全にもっていきたいと思っています。

アメリカも戦略は練っているでしょう。したがって、今、CIA系は内部情報を集め、「金正恩を殺害した場合、北朝鮮は核ミサイルを撃てなくなるかどうか。あるいは、軍部だけでも撃てるか」というあたりのところを確認しているはずだと思います。

司会 中国のトップが替わる前に仕掛けるでしょうか。

総裁 可能であれば、2012年、一気に実行すると思います。

司会 中国に対して警告を発することにもなりますね。

総裁 習近平氏が世界戦略に乗り出す前に、中国をつまずかせる必要があります。ということになると、2012年はチャンスでしょうね。

『北朝鮮 ー終わりの始まりー 霊的真実の衝撃』

(大川隆法著、幸福実現党刊、税込1,365 円)全国の書店で発売中

本霊言は、幸福の科学の全国支部・精舎・拠点にて一般公開中。

ザ・リバティweb 記事 でも抜粋映像が視聴できます。


国際社会は北朝鮮国民の苦しみを放置してはならない

「金正恩体制になっても、北朝鮮の国民が恐怖と飢えに苦しむ状態は何も変わりません」

2003年に脱北し、現在、大阪府に住む高政美さん(51歳)は、昨年12月に飛び込んできた金正日総書記死去のニュースを複雑な思いで見つめた。

北朝鮮では体制批判をしただけで、本人はもちろん、連座制で親や子供、孫や親戚までも政治犯として収容所に送られる。また、朝鮮労働党や秘密警察など何重もの密告制度網が張り巡らされ、毎週開かれる職場や町内会の集会でも密告を強要される。

収容所では農作業や木材伐採など1日12時間以上の重労働が課せられる。人々は配給のわずかなトウモロコシ粥だけでは生きていけず、雑草やネズミを食べて飢えをしのぐことが日常化。脱走やつまみ食いなどの規則違反で頻繁に公開処刑が行われるという。

一度、脱北に失敗し、収容所で拷問を受けた経験のある高さんは、声を震わせてこう訴える。

「中東で起きた民主化が、北朝鮮の民衆から起きることは考えられません。党や軍関係以外の約8割の国民は、一日を生きるだけで精一杯です。国際社会など外部からの助けが必要なのです」

だが、そうした悲愴な声をよそに、国際社会は北朝鮮の「安定」を求めている。

1月の中韓首脳会談で、中国の胡錦濤・国家主席は「北朝鮮が安定を取り戻し、対話に出るのを忍耐強く待つべきだ」と発言。韓国も、哨戒艦撃沈事件や延坪島砲撃事件以降硬化させていた対北政策を軟化させ、南北間の高官級対話を提案する方針を固めた。

野田佳彦首相も12月の訪中では、「朝鮮半島の平和と安定は、両国の共通の利益」と話したが、彼らが口にする「安定」とは、単に金正恩体制の温存を意味している。

権力闘争、人心の離反 一枚岩ではない

では、北朝鮮内部が安定しているかと言えば、決してそうではない。金正恩氏は「先軍政治」を踏襲し、最高司令官に就任したものの実績も経験もない。「軍事の天才」などと宣伝して、急いでカリスマ化が進められている状態。

体制を支える中心人物は、事実上のナンバー2で叔父の張成沢・国防委員会副委員長と、軍トップに抜擢された李英鎬・総参謀長だが、金正日時代の守旧派や軍部をどれだけまとめられるかは未知数だ。

ほかにも、「金一族、党、軍」「独立派、親中派、親米派、親ロ派」「正恩派、正男派、正哲派」などの派閥が入り乱れて権力闘争を繰り広げていると言われ、体制は一枚岩ではない(※1)。

また、近代の一族独裁制(伝統的な君主国は除く)の権力移譲は、第一世代の独裁者から次代の息子に権力がうまく移る割合は約25%で、さらに第三世代の孫に移して権力を固めることができる割合は0%という。

実際に、食糧不足による餓死者の続出やデノミ(注)の失敗などで経済はガタガタ。金総書記死去の際には、北朝鮮国内から「やっと死んでくれた」「誰も本心では泣いていない」などの声が漏れ伝わってきたように、金一族から人心が離れているのは明らか。現在の北朝鮮は極めて不安定なのだ。

核兵器の"刀狩り"で北朝鮮を解放する

こうした北朝鮮の不安定化は、そう頻繁に訪れるものではないだろう。 もし、このまま金正恩体制が固まっていけば、北朝鮮国民の苦しみが何十年も続く可能性が高い。であるならば、隣国として、北朝鮮を「どうするか」を考えるべき時が来たということだ (※2)。

前ページで紹介した、大川隆法総裁の「『核兵器の"刀狩り"をやってしまう』と言えば、この国を解放できるでしょう。軍事的圧力をかけて、核兵器を取り上げなければいけませんね」という言葉の奥には、北朝鮮国民を飢えと恐怖から解放したいという願いが込められている。

今年は世界的な選挙イヤーで、各国の政治の舵取り、国際政治の行方が良い方にも悪い方にも大きく変わる可能性を秘めている。だからこそ、 今、国際社会が、「北朝鮮の独裁体制の崩壊を目指す」という明確な意志を持てば、自由や民主主義という価値観に基づく南北朝鮮の統一を実現できるはずだ。

2012年以降も、国際社会が北朝鮮の体制を温存させた場合と、団結して崩壊させた場合について近未来シミュレーションを行った。

(注)デノミネーションの略。通貨単位の「切り下げ」や「切り上げ」のことをさす。2009 年11月、北朝鮮は通貨ウォンの100分1の通貨切り下げを行った。一世帯当り10万ウォンの上限額が設けられ、それ以上のタンス預金が紙くずになった。
(※1)権力闘争については、連載「政界深層メモ」の「北朝鮮の派閥抗争激化で金王朝崩壊が加速か?」(本誌70 ページ)もご覧ください。
(※ 2)北朝鮮と周辺国の関係については、連載「中南海インサイドウォッチ」の「ぎくしゃくする中朝関係」(本誌52 ページ)もご覧ください。

2012年 北朝鮮を崩壊させよ (1)

・「北朝鮮 ─終わりの始まり─ 霊的真実の衝撃」…………(本誌 p.28)

・国際社会は北朝鮮国民の苦しみを放置してはならない……(本誌 p.30)

2012年 北朝鮮を崩壊させよ (2)

・半島有事シミュレーション <最悪パターン>……………(本誌 p.32)

・半島有事シミュレーション <最良パターン>……………(本誌 p.34)

2012年 北朝鮮を崩壊させよ (3)

・インタビュー 拓殖大学客員教授 潮匡人
2020年代 自由と繁栄の東アジアを創れ ………………(本誌 p.38)

2020年代自由と繁栄の東アジアを創れ─編集長コラム ……………(本誌 p.38)

ニュースそもそも解説 - 北朝鮮問題を読み解くための基礎知識 ……………(本誌 p.40)