開示続くUFOに「天使・悪魔」論争が激化 ─ トランプ派政治家も意見分かれ、著名エクソシスト解任騒動も

2026.06.09

トランプ政権が5月に開示したUFO映像の一つ。

《ニュース》

トランプ政権がUFOファイルを続々と開示し始めています。その正体について、地球外生命体であるという説と半ば重なる形で、「悪魔ではないか」という神学論争が激化しています。

《詳細》

5月31日付ニューヨーク・タイムズは「UFOファイルに一部のクリスチャンは頭を抱える……それは悪魔ではないか」と題して、この問題を紹介。トランプ氏の中心的支持層である保守キリスト教徒の一部は、情報公開が「霊的な混乱」を引き起こすと動揺しているといいます。

熱心な信徒や牧師の中には、宇宙人を認めることは、「地球と人類を神の計画に据える」という聖書の記述に反すると懸念する層もいます。その「霊的」とも言える動き方や振る舞い方を見ても、「悪魔と理解するのが自然だ」とする見方が根強いといいます。

特に話題になったのは、熱心なカトリック信徒として知られるヴァンス副大統領の発言でした。同氏は3月、保守系ポッドキャストで、「私は彼らをエイリアンだとは思いません。悪魔だと思います」と断言し、注目を集めました。

教会内でも、見解が割れています。

ワシントン大司教は6月4日、著名な司祭であるスティーブン・ロセッティ氏を、公認エクソシストから解任しました。理由は、UFOを「悪魔の仕業だ」という訴えを流布したことでした。

ロセッティ氏は、「人間には不可能な速度で移動し、その正体を表わそうとしない性質を見るにつけ、UFOの目撃情報の多くは悪魔の仕業と思われる」と主張していました。ワシントン大司教は「悪魔、悪霊、エクソシズムに関する教会の極めて精密な教えを重大に損なうものだった」と説明しています。

ロセッティ氏によれば、同じエクソシストの間でも、UFOの解釈を巡っては意見が分かれているとのこと。いずれにせよ、カトリック教会に動揺が走っていることが伺えます。

UFOを「悪魔」と見なす考えは、政府内でも根強く、情報公開や調査の妨げになってきたことは知られています。

こうした考えに対して、一連のUFO情報開示に主要な役割を果たしてきた、ティム・バーチェット下院議員は5月、メディアにこう語っています。

「もし私たち人間が、神が生み出しうる最高のものだと考えるなら、それは神の可能性をかなり制限していることになります」

議会公聴会で、政府の極秘のUFO回収・分析を告発して話題になった元情報将校のデヴィッド・グルシュ氏も同月、保守系ポッドキャストでこのように訴えています。

「(UFOについて)すべてのことが分かっているわけではないのに、あらゆるものを悪魔と同一視するのは、神学的に時期尚早だと思います。(中略)神は人間や動物を創造し、天使や、それ以外の種類の非人間知性も創造したのです。我々人間が、すべての神の創造物について、神学的な枠組みで理解できるとは思いません」

逆にUFOを、「天使」と解釈できるとする見方もあります。

同じくUFO情報開示を推進してきたアンナ・パウリナ・ルナ下院議員は、6月5日に掲載されたニューヨーク・タイムズのインタビューで、UFOの正体について言及。FBIや政府やその請負業者で働いていた内部告発者や科学者たちから話を聞くと、次のように共通した認識があったといいます。

「(UFOとして)存在する現象が何であれ、それは現在の私たちが理解できる領域で動いているとは考えていない、と言います。彼らが使う言葉は『次元間的』です」

そのルナ議員は、UFOの宗教的理解の鍵として、旧約聖書外典の「エノク書」を読むよう呼び掛けています。同書には、「天からウォッチャー(見張る者)と呼ばれる天使たちが降りてきて、新たな種族を生み出し、人間にさまざまな知識を与えた」という記述があります。UFO的な存在は聖書にも天使として記されているという主張です。

《どう見るか》

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タグ: 情報公開  地球外生命体  エクソシスト  宇宙人  悪魔  UFO 

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