《ニュース》

2030年以降に正式導入される「デジタル教科書」をめぐり、子供の集中力や学力などの低下に懸念の声が相次ぐ中、文部科学省は22日、「紙中心」を基本とし、デジタルを補完的に組み込む形とする方針案を示しました。

《詳細》

文科省は22日、デジタル教科書の検討会議を開き、教科書の制作や採択の基準となる「大臣指針」の素案を公表しました。

すでに今年6月に成立した改正学校教育法で、2030年度以降の教科書は、(1)紙のみ、(2)完全デジタル、(3)紙とデジタルの「ハイブリッド」(紙に掲載されたQRコードを端末で読み取り、動画などを視聴)の3形態から選ぶことが決まっています。

その上で今回の素案では具体的な方針として、ハイブリッドを「全ての学年・教科で中心」と位置づけ、ハイブリッドは「主に紙」で構成し、「デジタルは補助的・補完的」に組み込むとしました。

また小学4年生以下を対象とするハイブリッド教科書については、デジタル部分をより限定し、「おおむね紙」で構成されたものを使用するとしました。

一方「完全デジタル」については、小4年以下では認めず、小5以上でも英語や音楽、美術などに限定するとしました。これらの教科については、音声や動画によって理解が深まる効果が期待されるとし、「主にデジタル」で構成されるハイブリッド教科書も認めるといいます。

また動画の長さは「1本3分程度まで」とし、教科によって教科書1点あたり20~90分を上限としました。

指針は意見公募を経て、年内に策定される見通しです。新たな教科書の全体像がほぼ固まったことで、30年度以降の導入に向け、教科書会社による制作が27年度にも始まる見込みです。

政令市などの教育委員会の6割がデジタル教科書に「懸念がある」と回答するなど、急速なデジタル化に反対の声も相次ぐ中(25年11月18日付読売新聞デジタル)、「紙中心」とする今回の方針を評価する声が集まっています。

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