《ニュース》
キャッシュレスの決済比率が5割を超える一方、消費者や事業者の中から「現金回帰」の動きが出ていることが注目されています。
《詳細》
キャッシュレス化の影響で流通量が減っていた1円玉について、造幣局は今年、11年ぶりの増産を発表しました。1円玉の流通量数は2024年以降ほぼ横ばいで、「下げ止まった」様子がうかがえます。貨幣の製造計画を立てている財務省の担当者は、「店頭でのおつりとして使われているなど、小額取引としての需要が堅調に生じている」と話しています(7月18日付朝日新聞電子版)。
9月7日付朝日新聞は、政府が「8割」を目標に掲げてきたキャッシュレス決済について、消費者や事業者が現金に回帰する動きがあることを取り上げました。
経済産業省は、キャッシュレス決済のメリットとして「家計管理」がしやすいことを挙げています。しかし同記事では、クレジットカードの使い過ぎで銀行口座が残高不足になり、督促状を受け取った女性の経験を紹介。現金で「今支払ったお金」と、クレジットカード決済などの「将来支払うお金」が混在して、家計を整理しにくくなっていたため、固定費以外は現金決済に戻したといいます。
同記事では、都内のラーメン店主が原材料費や光熱費の高騰に直面する中、利用額の3.24%が手数料として差し引かれるキャッシュレス決済を止め、現金のみに戻した事例も紹介。キャッシュレス決済の手数料や端末の通信費は年約40万円にのぼっていたといいます。現金のみにした後も客足に大きな変化はなかったといい、店主は「やめて良かった」とコメントしています。
帝国データバンクは今年4月、事業者のキャッシュレス支払手数料負担について、2014年度の1.41%から、24年には2.04%まで上昇し、「10年で45%増えた」とするレポートを出しています。特に「飲食店」は、14年度の1.54%から24年度に2.94%まで上昇。「初期費用・手数料無料」のキャンペーンでQRコード決済を導入する店舗が爆発的に増えたものの、近年は手数料が有料化したために負担が増えているとみられています。
7月には、大手決済会社の破綻により、飲食店が受け取るはずだった売上金の入金が滞る事態が発生しました。これを受けて帝国データバンクは、「キャッシュフローを重視する経営」が重要であり、複数の決済代行会社を利用することや、十分な現預金を確保しておくことを勧めています(8月11日Yahoo!ニュース記事)。
《どう見るか》























