日本の出版界で少し前から、一種のブームになっているニーチェ。『ツァラツストラはかく語りき』などを著し、「神は死んだ」という言葉で知られるドイツの哲学者(1844~1900年)だ。彼については、その「超人」の思想がヒトラーに大きな影響を与えたなど負の側面も語られているが、「それは誤解だ」とする論者もいる。

4日、全国で発売される大川隆法総裁の公開霊言シリーズ『ニーチェよ、神は本当に死んだのか?』は、こうした賛否両論を踏まえてニーチェの本質を検証したスリリングな思想的冒険の書だ。大川総裁はこの時期にニーチェの霊を呼び出す意義について、最近、ニーチェに関する本が流行っているということは、力強い生き方のようなものを唱導、慫慂すべき時期が来ていることを意味するのかもしれず、それだけに、この思想が天上界に向いているものなのか、それとも独り善がりのものなのかをチェックしなければならないと述べた。

記者は若い頃、『ツァラツストラ』などニーチェを数冊読んだが、「言葉の威勢がいい」という印象以外ほとんど覚えていない。もちろん、それは記者の知性不足が原因かもしれないので、今回の霊言から彼の思想や位置づけがよく表れていると思われるニーチェ霊の言葉をいくつか紹介(抜粋)すると、

「権力というのは、結局、人を従わせることだよ。神は、権力なんだよ」

「ユダヤ人は早く抹殺しておくべきであったので、ヒトラーは実に正しかった」

また、霊界で悪魔ルシファーと交流があるかと聞かれたニーチェは、自らがルシファーに"知恵"を授ける役割を果たしていると答えた。

ちなみに幸福実現党は国防を重視し、幸福の科学は「悟りによる人間性の向上」を目指しているが、時折、それらをヒトラーやニーチェと同質であるかのように誤解する人もいる。その誤解を解くキーは、霊言収録後に大川総裁が述べた次の言葉(抜粋)にあるだろう。

「(ニーチェやヒトラーと幸福の科学の)違いは何かというと、やはり、『正義とは何か』ということを追求しているところです。人種や国籍などに所属するものではなく、『人種や国籍を超えた世界正義というものを考えている』ということです」

生前のニーチェの著書から文献的知識などを捨象して言いたいことを突き詰めれば、今回の霊言の内容に尽きるのではないか。読者もぜひ自らの知性で、同書に現れたニーチェの本質を判定してみていただきたい。

【関連書籍】

幸福の科学出版HP 『公開霊言 ニーチェよ、神は本当に死んだのか?』 大川隆法著

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