北朝鮮がミサイルの発射を予告した。

朝鮮宇宙空間技術委員会の報道官が1日に発表した談話によると、北朝鮮の北西部にある西海衛星発射場から、10日から22日の間に実用衛星「光明星3号」を運搬ロケット「銀河3号」で打ち上げるという。朝鮮中央通信や平壌放送などが伝えている。

北朝鮮は4月にもミサイルの発射に失敗しているが、同じ年に長距離弾道ミサイルを2回発射するのは初めてとなる。

今回の発射予告期間は、金正日総書記の死去した12月17日を意識しての日程と思われるが、16日には日本で衆院選、19日には韓国で大統領選の投開票があるため、今後の政策論争に大きな影響を与えることになりそうだ。

政府は週内にも安全保障会議を開催し、自衛隊法に基づく破壊措置命令を出す見通し。首都圏、沖縄周辺へPAC3(地対空誘導弾パトリオットミサイル)やイージス艦の配備を進める。

選挙期間中を狙ったかのような発射予告は、日韓の政治的な空白をついた戦略なのかもしれないが、日本としてはこの有事を機に、国防について議論を深めるべきだろう。

北朝鮮がミサイルの発射を繰り返すのは、アメリカ本土に届く弾道ミサイル技術を確立し、すでに保有しているとみられるプルトニウムをつかって核武装を果たすことにある。

この核の脅威にどう立ち向かうべきか。いま政治家が語るべき政策は、まさにこの対策であるべきだろう。

現在のところ、明確に核武装について議論しようとしているのは幸福実現党の立木秀学党首と日本維新の会の石原慎太郎代表くらいだ。これまで避けてきた国防と核の問題について、今こそ真剣に考えるべきだ。(村)

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