米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ全12機の沖縄・普天間基地への配備が7日、完了した。

沖縄県議会は先ごろ、オスプレイの沖縄配備への抗議を全会一致で決議したが、そんなにオスプレイが危険だというのなら、国産の垂直離着陸機の開発について日本として力を入れていく必要があるだろう。

オスプレイは現在の輸送ヘリであるCH46の倍のスピードである時速520キロで飛行し、航続距離は約3900キロとされ、中国の脅威に対する抑止力として期待されている。

日本が将来的に開発すべき垂直離着陸機を構想するならば、1975年から77年にかけて放送された戦隊ヒーローものの元祖「秘密戦隊ゴレンジャー」に登場する戦闘ヘリ「バリブルーン」が一つの参考になるだろう。同作品の32話「青い熱風! バリブルーン応答なし」によると、ゴレンジャーたちが乗り込むバリブルーンは、「重爆撃機としての性能を有しながら、その動きは戦闘機並み」であり、さらに「給油もせずに世界一周飛行が可能」で、「高性能爆弾、ブラックZを200個積んで飛ぶことができる」という。

架空の航空機であるから現実には不可能に見えるが、数十年単位で考えれば、航空機開発の一つの方向性を示すものではある。先の大戦でゼロ戦などの名機を数多く生んだ日本だから、回転翼機についてもオスプレイに勝るとも劣らない、しかも安全性の高いものを独自開発できる可能性はある。現在、日本に空母はないが、ヘリコプター空母なら保有しており、空母から飛び立てる世界一の性能を持つ垂直離着陸機があれば、大きな抑止力となるだろう。(賀)

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2012年9月21日付本欄 オスプレイを日本も導入を 岩国で初飛行

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=4887