北朝鮮外務省報道官が22日、当初から核実験の予定はなかったと表明したことを各紙が報じている。一方で、アメリカの対応次第で3度目の核実験に取り掛かることも示唆した。

北の報道官は、長距離ミサイル発射の言い分として「平和的な科学技術衛星発射を計画したもので、核実験のような軍事的措置は予定していなかった」と述べた。しかし同時に、「アメリカが核実験説を唱え制裁への圧迫を続けるのなら、自発的見地から対応措置を取らざるをえなくなる」と主張している。

この北朝鮮の対応について、自国経済を優先して核実験を見送る姿勢を示したなどの見方も出ているが、これは2006年、09年の過去二回の核実験同様、食糧支援などを引き出したり、より一層、核開発を進めるための「時間稼ぎ」と見るべきだろう。

米ジョンズ・ホプキンズ大学の北朝鮮分析サイトでは、ミサイル発射場のある北東部咸鏡北道舞水端里の衛星写真(4月29日)を公表。北朝鮮が新たな大型ミサイル用の発射台を建築していると分析している。また、韓国も北朝鮮の脅威に備え、2013~17年に約1700億円を投じて、数百基のミサイル戦力を増強する動きを見せている。

北朝鮮側の発表を鵜呑みにしていたら、いつ足元をすくわれるか分からない。海を隔てて国境を接する日本は、中国の脅威も視野に入れつつ、憲法改正などで自主防衛機能を高め、自分で自分の国を守れる体制をつくるべきである。(佐)

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