北朝鮮のミサイル発射予告に対して、53カ国の首脳級がソウルで核安全サミットを開き、「北朝鮮包囲網」をつくりつつある。

野田佳彦首相は27日、演説で北朝鮮を名指しし、「国連安保理決議違反だ。発射を自制することが国際社会の強い要請だ」と強く非難した。同日付読売新聞夕刊は「異例の名指し」と報じている。

いつも態度をあいまいにするロシア、中国も、今回は表面上は北朝鮮に発射自制を求めることで合意。国際社会は北朝鮮に強い圧力をかけている。

しかし、当の北朝鮮の態度は変わらない。同日、北朝鮮外務省報道官は、「われわれは、主権国家の合法的権利である平和的衛星打ち上げを絶対にあきらめない」と述べた。

日本の自衛隊は、沖縄本島、宮古島、石垣島、そして首都圏に地対空ミサイルPAC3を配備するほか、東シナ海などに迎撃ミサイルSM3を搭載したイージス艦を展開する。

政府は、ミサイルが日本の上空を通過する場合は迎撃しないが、日本の領土、領海にミサイル本体や部品などが落下する可能性がある場合には、まずイージス艦のSM3により大気圏外での破壊を試みる。撃ち漏らした場合は地上配備のPAC3で迎撃と、2段階で対応するとしている。

SM3は、日本が誇るイージス艦「こんごう」などに配備されている。2007年に陸上から発射された模擬ミサイルを大気圏外で迎撃することに成功している。MS3の実射訓練をしたのは米国に次いで日本が初めて。米軍は13回実施し11回成功している。

一方、PAC3はパトリオットミサイルと呼ばれる地上からの迎撃ミサイル。こちらも2008年、2009年に弾道ミサイル迎撃実験に成功している。

だが、準備をしての訓練と違い、実際のミサイルに当てることが可能なのか。当てることができれば、自衛隊の実力を北朝鮮や中国に見せつけることができるだろう。

野田首相は、核安全サミットが終了後、とんぼ返りで帰国すると、「増税法案」の党内通過に躍起となっている。

だが、はっきりいって、世界情勢は増税どころではない。野田首相は、「進むも地獄、退くも地獄」という増税など休戦し、北朝鮮のミサイルに備えるべきだろう。

すでに大川隆法・幸福の科学グループ創始者兼総裁は昨年末、金正恩の守護霊の霊言を収録後、「2012年中に、板門店の南北朝鮮国境は破れ、北朝鮮の悲劇の終わりの始まりとなる」と予言している。また3年前の2009年から幸福実現党は、北朝鮮のミサイルに対して国防を固めることを提言している。

北朝鮮は今年中に現体制が崩壊する。崩壊に持っていかねば次は日本が標的になる。

だが、崩壊し南北統一が成れば、そこには巨大な特需が発生する。北朝鮮にはインフラもほとんどないのだから、日本の企業が莫大な公共事業を請け負うことになるだろう。そうなれば日本の景気は回復し、増税など不要となる。

そのような近未来を想定しつつ、なるべく平和裡の「崩壊」に持っていかねばならない。経済オンチだが国防については野田首相は見るべきものがある。得意分野を生かして、北朝鮮に対峙し、「花道」を飾ればよいのだ。4月から日本の国論は変わらねばならない。(仁)

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