東京都立の学校の教職員が、入学式や卒業式で日の丸に向かって起立して君が代を斉唱しなかったことで懲戒処分を受けたとして、処分の取り消しを求めた3件の訴訟の上告審判決で、16日、「職務命令違反に対し、学校の規律や秩序保持の見地から重すぎない範囲で懲戒処分をすることは裁量権の範囲内」との初判断を示し、1度の不起立行為であっても戒告処分は妥当とした。

しかし、不起立を繰り返して処分が重くなる点は「給与など直接の不利益が及ぶ減給や停職には、過去の処分歴や態度から慎重な考慮が必要」との判断を下した。

大阪では、昨年6月に大阪府議会で、公立学校の入学式、卒業式などの君が代斉唱時に教職員に起立・斉唱を義務付ける「君が代起立条例」が可決、成立したが、橋下徹大阪市長は、大阪市議会においても同様の条例案を、市議会に市長提案すると13日に表明した。

橋下市長は2月市議会への提出を目指し、今年度末の卒業式までに成立させたい考えだ。

橋下市長は、国歌を起立斉唱しない教職員を問題視した上で、「第三者機関をつくって中立的に監視してもらいたい」とも述べている。

また、大阪府教育委員会は、君が代の起立斉唱を義務づける府条例を踏まえ、府立学校の教職員約1万人を対象に教育長名で起立斉唱を求める職務命令を今月内に出す方針も決めている。

オリンピックや国際的なスポーツの大会などで、入賞した日本の選手が日の丸を掲げ、入賞のときに君が代を歌う姿は清々しく、誇らしいものだ。

日の丸、「君が代」に反対する日教組の教職員たちは、日の丸を戦争中の全体主義の象徴と考え、また、「君が代」はその戦争を主導した天皇を称える歌だとして嫌悪しているようだが、そのような自虐史観に基づいて「日本は悪い国だ」と子供たちに思い込ませるような教育は、日本を発展・繁栄させないものだと知るべきだろう。〈宮〉

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