アメリカの格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は14日、フランスの大手銀行BNPパリバの長期信用格付けを1段階引き下げた。

先日経営破綻した欧州の大手銀行デクシアはギリシャ国債を35億ユーロ保有していたが、フランスのBNPパリバも50億ユーロ、ソシエテ・ジェネラルは27億ユーロある。ドイツのコメルツ銀行も30億ユーロもある。

さらに、ギリシャだけでなく、アイルランド、ポルトガル、スペイン、イタリア国債の保有も含めて考えていくと、かなりの金融機関が不良資産化する債券を持っていることが分かる。

パリで開催されている主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、欧州危機対策として、銀行の資本増強を行うことを確認した。

EUの不良債権処理は、まだ始まったばかりだ。(村)