中国の政治改革・民主化を求める「中国ジャスミン革命」をめぐり、反政府集会(27日)が呼び掛けられた開催予定場所の1カ所、新疆ウイグル自治区の区都ウルムチでは26日、銃を持った警官らが巡回するなど緊張が高まっていた。27日付け東京新聞が伝えている。

米国に拠点を置く中国の民主派系ニュースサイト「博訊(はくしん)」が当初、集合場所と伝えた市中心部の映画館前では、警官ら十人ほどが不審者らを警戒。その後、集合場所は市中心部の人民広場に変更されたが、ここでも警官が目を光らせていたという。

同自治区では、イスラム教徒のウイグル族だけでなく、漢族の間でも「地元の出身者は冷遇されている」と不満がくすぶっている。街を歩いていたウイグル族の若い男性は「集会の呼び掛けは知らないが、ウイグル騒乱(2009年)の時みたいに、警察が抑え込むだろう」とあきらめ顔で話したという。

もし日本で、民主党政権を批判する集会が開かれる予定の公園に行ってみたら、開始時間前から銃を持った警官たちがにらみを利かせていたらどうか。中国の謀略で「自治区」にされたウイグルには、集会の自由も言論の自由もないことがよくわかる。独裁国家によって国の独立を奪われることがいかに悲惨なことであり、そこから自由を回復することがいかに難しいか、日本人も肝に銘じねばならない。(司)

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