釈量子の宗教立国を目指して [第6回] ─ 「政治と宗教」は真なる修行の道 『仏陀再誕』 (中編)
2026.07.29
2026年9月号記事
釈量子の宗教立国を目指して
──大川隆法総裁の政治思想を学ぶ
幸福実現党 党首
釈 量子
(しゃく・りょうこ) 1969年、東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒。大手企業勤務を経て、幸福の科学に入局。本誌編集部、常務理事などを歴任。2013年7月から現職。
釈量子のブログはこちらでご覧になれます。
https://shaku-ryoko.net/
第6回
「政治と宗教」は真なる修行の道 『仏陀再誕』(中編)
本稿では前回に引き続き、『仏陀再誕』を紐解いてまいります。
同書で目を引くのは「政治と経済」というテーマに、丸ごと一章分が割かれていることです。発刊当初も「仏教なのに政治?」と意外に感じた人が多かったようです。
それは、「私は、過去あなたがたに、政治や経済を離れ、ただ心の安らかさを求めよ、と説いた」とあるように、2600年前の釈尊は出家者たちに、俗世から離れる道を示したためです。
こうした印象や、転生のなかで仏道修行をしてきた魂の記憶が刻まれた人もいたためか、幸福実現党立党時、母体の幸福の科学信者からは、「心の教えはいいが、政治は苦手」という声もありました。
しかし大川隆法・党総裁は「あなたがたの今世の修行は、この政治のなかにあって、この経済のなかにあって、心清く、心正しく、心穏やかに生きるとは、そして、仏の心にかなって生きるとは、いかなることであるかを示すことではないか」と説かれています。政治と経済のなかに、「真(まこと)の修行者の道」があると示されたのです。
未来型宗教の救済力の源泉
大川総裁自身、東京大学法学部で政治学を専攻し、商社時代もニューヨークで国際金融を専門として究めながら、世界への洞察を深められました。
それこそ、「未来型宗教」の条件でもあったのです。
「はっきり言えば、宗教が役に立たなくなっているわけです。それは、釈尊やイエスなどといった祖師たちの時代の経済理論では、高度に発達した現代の経済社会を説明できず、そのなかで生きていくべき方法を提示できないことが原因です。したがって、現代の宗教は、ここを避けて通るべきではありません」(*1)
大川総裁は基本教義に、愛・知・反省に"発展"を加えた「四正道」を立てられました。個人や社会はなぜ発展する必要があり、人は繁栄の中にあっていかに魂を磨くのか──この教えは、まさに現代人が求めるものであり、救済力の大きな源泉にもなりました。だからこそ幸福の科学に未来性を感じ、多くの政治家や経済人が集ってきたのです。
(*1)『「理想国家日本の条件」講義』(幸福の科学刊)
国が拠って立つ精神的支柱
大川総裁は同書で、日本の政治についてこう核心を突かれています。
「世界をリードする国が、その拠りどころとすべき精神的支柱を持っていない。これは、憂えるべきことだ」
これは、本連載でもご紹介した「幸福実現党の目指すもの」の「この国の政治に一本、精神的主柱を立てたい。これが私のかねてからの願いである」という言葉にも、20年の時を経てつながっていくものです。
その柱とは、天にある仏陀と、地にある衆生とを結ぶ柱のこと。「鎮護国家」の象徴であった奈良の大仏は聖武天皇の発願によるものでしたが、現代においては、国民一人ひとりが心の中に「信仰の柱を立てること」に他なりません。
そうした"世直し"をするにあたって、私たちが戒めとすべきことがあります。
「あなたがたはこれより後、この世の中の在り方を変えよ。この世の中の姿を変えよ。この世の中の仕組みを変えよ。唯一の力によって。大いなる仏と一体化する力によって。そうして、この世的なる執着を断った平和な心によって」
大川総裁は「暴力によって国家が覆ったところで、その新しい国家もまた、いずれの日か暴力によって倒されるであろう」という因果を示されています。実際、マルクスの「暴力革命」思想により、ソ連や中国では1億人もの無辜の人々が殺戮・粛清された歴史もあります。言い換えれば、世を変えるに際して、「仏と一体化する力」が流れているかを、霊的視点で点検する必要があるということです。
例えばわが国は第二次世界大戦でアメリカに敗れ、多くの犠牲を生みました。その際、原爆投下など相手国によってなされた人道に反する罪の数々は、歴史の中で反省・清算されていく必要があるでしょう。しかし「謝れ」「許せない」といった「復讐」「怨念」に燃えたままでは、日本の未来が拓けることはないのです。
歴史の悲劇につながった仏教排除
そもそも「先の大戦における日本の敗戦の原因は、結局、聖徳太子以来の国体に背いたことにある」(*2)という背景も、本誌連載でご紹介してきました。国民一人ひとりの中にある仏性を信じ、心の中から悪しき思いを除くことで運命を変えていく仏教を、国の柱から排除した歴史の過ちが、その後の悲劇を生んでいます。
この仏に対する信仰なくして、理想国家の建設はできないことを、肝に銘じていきたいと思います。
(*2)『救世の法』
※文中や注の特に断りのない『 』は、いずれも大川隆法著、幸福の科学出版刊。
「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
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