いつもご愛読賜り、誠にありがとうございます。今月も最新号をお届けいたします。
いよいよ北京オリンピックが開幕。中国の意気込みは半端なものではありません。きれいな青空を確保するために工場の操業を停止させ、北京名物の大渋滞をなくすために公用車の使用を大幅に制限し(北京市内は本当に黒塗りの公用車が多い)、さらに北京市民のマナー向上(信号を守るとかバスには並んで乗る、痰を道路に吐かない等々。子供か!)に必死です。ところが、そんな北京に対して経済の中心である上海の様子が変という情報を得て現地に行ってきました。この「変化」については最新号の特集をじっくりお読みいただきたいと思いますが、ここでは記事で書けなかったことを書かせていただきます。
まず驚いたのが、オリンピックへの盛り上がりがほとんど感じられなかったこと。その一方で、あるイベントがいたるところでPRされていました。そう、2010年の「上海万博」です。上海っ子にとっては、国際イベントの真打は万博であり、オリンピックは前座。北京に対する強烈な競争意識というか優越感を持っているんです。
さらに目を見張らせられたのがインフラの充実振りと、さらなる開発です。上海空港から市街地までのリニアモーターカーや地下鉄の整備振りは日本も顔負け。浦東の高層ビル群も圧倒されるほどの量。そんな交通機関やビル街が万博に向けてさらに開発中なのです。また、租界で外国人馴れしているためか、サービスも北京より格上です。深夜に足裏マッサージに行きましたが、すごく安くてよかった(ディープな場所にあるため、一般の旅行者にはお勧めできません)。まさに上海は北京とは別の国でした。
歴史上、中国は一つの時代に二つ以上の首都が存在することがしばしばありました。いつの時代も二つの首都の競り合いが熾烈になって中国は乱れ、王朝の交代劇が起きてきました。「北京vs.上海」。この競合は、ひょっとするととんでもない未来につながるかもしれません。今後も中国ウォッチをしっかり続けていきたいと思います。今月も味読いただければ幸いです。
