癒しの島・天草
久しぶりに天草に行って来ました。
天草を島と呼んでいいのかどうか。
ただ、熊本空港からクルマを飛ばして1時間、不知火の海を抜けて天草に一歩一歩と近づいていくごとに、明らかに風景と共に時間の流れ方が変わっていくのを感じました。
それは、まさに「島時間」。
離島大好きな人たちがハマる、あの独特のゆったりした時間の流れ方が、やっぱり天草にもあるんですね。
それは途中で立ち寄った「道の駅」でも食堂でも確かに感じられました。
沖縄などで言うところの「おばあ」がいるんです。で、思いっきりゆるい話をするわけです。
もうこれだけで日常の疲れが癒されていくのを感じます。
飛行機で飛んじゃうと、こうした微妙な変化が分かりません。
クルマで時間をかけるからこそ見えてくるものがあるのですね。
もう一つ、今回クルマで走って気がついたことがありました。
それは天草には、本当にキリシタン関係の史跡が多いことです。
あの天草・島原の乱の天草四郎の出身地であり、挙兵の地であるから当然と言えば当然なのですが、あちこちに隠れキリシタン関連の文物があります。
今でこそ橋が島と島の間にかかり、バイパス道路も整って走りやすくなっていますが、昔は島々を行き来するだけでも大変だったでしょう。
よくそうした地で、キリスト教信仰を伝道し、根付かせたものだと驚嘆させられます。
もちろん、その便の悪さが隠れキリシタンたちを守っていたのも事実でしょうが。
およそ人間が抱くあらゆるものに対する情熱のなかで、信仰に伴う情熱が最も純度が高く、熱いものだということを天草の地で改めて感じました。
さて、その天草ですが、前からイルカ観光が盛んでしたが、今回行ってみて、ダイビングの看板も凄く増えた感じがしました。
それと言うのも、天草の透き通った海で珊瑚がどんどん増えているんだそうです。
それに伴い、いわゆるカラフルな熱帯魚も増えているんだとか。
温暖な地ですから冬も潜りやすい。
これでダイバーが増えないわけはありません。
これは観光という観点から見たらとてもいい流れなんですね。
ところが、漁業関係者にしたら必ずしもそうとばかりも言ってられないようです。
というのも、もともと天草の海は海草が多く、魚にとってエサが豊富な豊穣な海だったんですね。
それが温暖化の影響で珊瑚が増えてきて海草が減っており、それに伴って魚影が薄くなりだしているわけです。
これは漁業関係者にとって死活問題です。
今のところダイビングと漁業関係者の連携で天草の皆さんはうまくやっているようですが、もっと生態系が変化していったときにどうなるか。
癒しの島で、温暖化のとんだ影響にでくわしたという体験でした。
ヒラリー国務長官
ご無沙汰しております。元気に誌面を作っておりますので、どうかご安心ください。
米国のヒラリー・クリントン国務長官が就任後初めての外遊先として日本を選び、昨日、羽田空港に降り立ちました。
本誌1月号(08年11月末発売)のオバマ守護霊インタビューで、オバマ大統領の本音は「日本嫌い」ということが明らかになってから、霞ヶ関でもワシントンでもにわかに「オバマ政権は日本と距離をとるのでは」という懸念が高まりました。
それで昨年末には日本の外務省が慌てて「オバマ政権で日本が軽視されることはない」とする声明を発表、今年に入って会見でヒラリー長官が「日米関係の重要性」を再三にわたって表明する騒ぎになっていました。
その意味では、外務省や政治家の中には、今回、ヒラリー長官が初の訪問先に日本を「選んでくれた」ということで、胸を撫で下ろしている人も多いようです。
日米関係の空洞化を心配していた当方としても、よかったよかった、という感じです。
ただ、水を差すようなことを言って申し訳ありませんが、この安堵感は日本が勝手に感じているもののようです。
というのも、日本のメディアでは報じられていませんが、アメリカの大手メディアを見ると、ほとんどの場合、
今回のヒラリー長官の外遊は、「中国への旅」とされているのです。
つまり主目的は中国との経済、安全保障、環境問題など(少しだけ人権問題も入るかも)の意見交換であり、日本や韓国、オバマ大統領の第二の故郷といえるインドネシア訪問は立ち寄り先という感じなのです。
北朝鮮問題や経済協力について協議し、ついでにアフガンにおける日本の貢献や、アメリカの史上最大とされる景気対策を支える財源としての米国債購入なども申し入れて。
日米同盟の重要性は変わりませんが、国益の確保のためにも、いよいよ国家戦略をもって多国間外交にあたらねばならない時代が来ています。
グローバル時代に入り、まず経営者たちが頭を切り替えねばなりませんでしたが、政治家も本格的な切り替えが必要な時代にきています。



