オバマ政権と中国
新年早々、北京に出張し、帰国後は締め切りに追われて青息吐息。そして、編集を終えて深夜に帰宅したところでオバマ大統領の就任演説を見ました。
忙しい1月だなあ、とつくづく思います。
アップなしで、いきなり全力疾走みたいな。
すごかったのは中国です。北京では、経済危機の緊迫感は微塵も感じられませんでした。
中国人のジャーナリストたちに、今北京で一番人気という食い放題、飲み放題のレストランに連れていかれました。
行ってみて唖然。煌びやかなどでかい店内。そこに並んだ料理皿数の多さ。聞けば和洋中の料理がなんと千種類もあるとか。
実際、刺身や寿司、天ぷら、さんまの塩焼き、茶碗蒸、おでんなど日本料理の品数も充実しており、健康志向の北京っ子が群がっておりました。
一般的に中国の人たちは、ものすごく食べます。その彼らが食べ放題ということで、これ以上載せられないというぐらい大量に皿に盛り付けて自席で食べている。
全部たいらげるのはマナー違反と言うお国柄ですから、いきおい各テーブルには食べ残しの山ができています。それをなんの抵抗感もなく美男美女の店員が片っ端から片付けていく。
この勢いで、こんな食事ができる人が数億単位で増えていったら......。
これじゃ食糧不足にならないわけがいない!
と実感いたしました。
さて、この北京のお祭りのような雰囲気。能天気なのか、はたまた中国経済が絶好調だからなのか。
いいえ、理由はいずれでもありません。
広東など製造業が集まっている地域は倒産が続出して大騒ぎになっているそうです。じゃ、この北京の狂騒といってもいい雰囲気は何ゆえ?
答は、経済の実態があまり報道されず、人々が余り深刻になっていない、という面があるのです。つまり、言論の不自由という問題です。
それでも中国人ジャーナリストは、「もう少しすると、北京の景気にも影響が出てくる」と言っていました。ただ、これでもかと言わんばかりの悲観論が埋め尽くす日本の報道との対照的なありさまは、強く印象に残りました。
楽観一色の中国。悲観一色の日本。足して2で割るとちょうどいいかも。
そんな経験をしてオバマ大統領の就任演説を聞いていたら、こんな一節が出てきました。
「異議を唱える者を黙らせることで、権力にしがみつく者よ、あなた方は、歴史の誤った側にいる」
どう聞いても中国も念頭に置いたメッセージとしか受け取れません。
ところがオバマ大統領の就任式、もちろん中国でも大きく報道されたのですが、この一節はほとんどのメディアで削除されていたそうです。
オバマ氏の演説からもうひとつ。
「先の世代はファシズムや共産主義に立ち向かった」という発言。
恐らくオバマ氏の頭の中ではこの「ファシズム」という国のなかに日本も入っていたでしょうね。それはともかく、中国では「共産主義」という単語がすっぽり落ちていたそうな。
中国も経済発展して、かなり様々な自由が認められるようになってきていることは事実です。それが、もっと広がり、中国が素晴らしい国になることを願ってやみません。
北京一の繁華街、王府井にて。銅像に話しかける。
明けましておめでどうございます
いよいよ2009年が始まりました。
本年も、よろしくお願い申し上げます。(ペコリ)
さて、皆様、どんな年越しをされましたか?
私は例によって慌しく過ごしておりましたが、いつもより報道や情報系の番組が少ないので、その分、こまめにニュースを見るようにしていました。
日本の年末ニュースで目立ったのは、やはり「不況色」。
とくに東京・日比谷公園の「派遣村」は、ずいぶんテレビで目立っていましたね。
開村したら、150人がやって来たとか。この年の瀬に、派遣を切られて寮からも追い出されるというのは本当に大変なことです。ただ、この150人と言う数字を多いと見るか、思ったより少ないと見るか。人それぞれではあるでしょう。
海外のニュースを見れば、何と言っても「イスラエルのガザ空爆」が目立ちました。
世界中が「ハッピー・ニュー・イヤー」とやっているときに、ドンパチを始める国があるんです。
これが国際社会の現実です。イスラエルにすれば、当然、ニューイヤーに就任するオバマ新米国大統領がイスラム勢力に融和的だという理由があるでしょう。政権移行期の今なら、ハマス攻撃に対して国際社会はともかく、アメリカから強い非難が跳んでくることはありませんから。
一方、イスラエルとの停戦終了後にロケット攻撃を始めていたハマスにしても、「政権末期のブッシュは何も行動できないだろう」とたかをくくっていたのでしょう。
さあ、オバマ大統領就任を前に世界はどんどん動き始めました。
中国は、ほぼ公式に空母建造を認めるとともに、東シナ海でのガス田掘削を日本を無視して始めました。
ロシアは親米のウクライナに対して売却しているガスの値段を一気に引き上げると通告して緊張が高まっています。
にもかかわらず、わが国の正月は今年も何週間も前に録画済のお笑い番組大行進(もちろん生放送もたくさんありましたが)。
この平和振りも、正月のうちはまだ許せましょう。
しかし、松のうちを過ぎてまで平和ボケを続けていると、とんでもない「弾」がどこかの国から飛んでこないとも限りません。
今年こそ日本人は 目覚めなければなりません。
国家としての、あるべき姿に。
ということで、明日から早速北京に行ってきます。
揺れ動く国際社会を、しかと見てきます。中国でも頑張っている人たちはたくさんいます。そうでない人もたくさんいます。
そうした世界のありのままと、進むべき道を今年のザ・リバティはお届けしていきたいと思います。
改めて、本年もよろしくお願いいたします。



